Bingata artist|Hiroji Kinjo

紅型作家・金城宏次

琉球紅型(びんがた)の伝統を継承しながらも現代アートのエッセンスを加えた作品で国内外で高い評価を得ている紅型作家・金城宏次。

Bingata artist Koji Kinjo is highly acclaimed both at home and abroad for his works that inherit the tradition of Ryukyu Bingata while adding the essence of contemporary art.

伝統の技術力と、世界を驚かせた革新性

500年以上続いてきた古典紅型を受け継ぎながらも、独自のデザインで新たな琉球紅型を制作。沖縄県立芸術大学で、伝統模様を模写するだけではなく、ゼロから創造するという教えを受け、沖縄無形文化財にも指定されている染色工房「名渡山工芸館」では古典柄の型染めを徹底して修得。

その後独立し、2002年、県出身美術家・照屋勇賢が金城宏次の技術を得て完成させた作品は、彼の名を世界にとどろかせた代表作に。以降、共に現代アートを融合させた紅型作品を制作。また、チューリップ社のポーク缶をモチーフにした作品は、沖縄支店とデンマーク本社に飾られている。

2002年 沖縄市胡屋にて紅型工房設立
2010年 沖縄県工芸士認定
    (琉球紅型総合部門)
2016年 沖縄市工芸コンテスト
     グランプリ
2017年 第52回西部伝統工芸展 入選
    沖縄銀行女性行員用
    コサージュデザイン画採用
2018年 第53回西部伝統工芸展 入選

モチーフの、地元・沖縄市コザへの想い

地元・沖縄市コザは米軍基地の門前町として興隆。アメリカ文化が交じった風俗と景観が形作られる。1970年代から80年代にかけて、メインストリートのコザ・ゲート通りを中心にアジア屈指のネオン街として賑わいをみせる。そんなコザの街も時代の流れと共に姿を変えていく。

ネオン街が消えていく中で、夜の繁華街・コザは金城自身のアイデンティティとして強く焼き付いており、自身の代表作とも言える「コザシリーズ」は、そんな強烈な時代のコザの街をモチーフにしている。一連の作品群からは、在りし日のコザのエネルギーを感じることができる。

Hiroji Kinjo - Bingata Art Meets Koza